衣食住遊 イセヒカリ 今日無事生かして頂いてありがとう御座います

2011年03月27日

日本人には塩が足りない!

本の紹介です。


家族の食事を作る方、飲食関係者、栄養士、調理師、医師の方は必読の書です
自然界のルールから外れた食べ物や迷信は、知らないあいだに大切な人を病気にしている可能性があります
とりあえず今までの常識を横に置いて読んでほしい一冊です
食に関わるすべての日本人へ

塩の真実

『日本人には塩が足りない!』
ミネラルバランスと心身の健康
村上譲顕 著
東洋経済新報社
より抜粋

はじめに

今の日本人には塩が足りません。
このようにいうと、だれもが驚きます。
それもそのはずです。
世をあげての減塩ブーム。日本列島、津々浦々、お年寄りはもちろん、幼稚園・保育園の子どもまでが「塩からい食事は体に悪い!」と、いっせいに思いこんでいるのですから。
 しかし、だからこそ、私はあえて「日本人には塩が足りない!」と強く世に訴えたいのです。
 今、健康の悩みをかかえている人、それはもしかしたら「塩不足」で起こっているかもしれないのです。
 念のため申し上げますが、「塩が足りない」というのは、何も比喩的な意味あいではありません。元気がなくて、意思がはっきりしない人のことを「塩気の抜けた人」などといういい方をしますが、そういったイメージ的なことではなく、本当に食事からとる「塩」が不足しているのです。
 私はひょんなきっかけから、塩の普及活動にかかわることになり、現在は「NPO法人日本食用塩研究会」と、「海の精株式会社」の代表をつとめています。
ひとつ、おもしろいお話をご紹介しましょう。
小社の製塩場が伊豆大島にあります。現場で働く人たちは体を使いますから、夏などはかなり汗をかきます。汗で水分と塩分が失われるため、その補給のために、水だけでなく塩もしっかりとります。パートさんたちも、検品のたびに塩の味見をします。ふつうの人が見ると、びっくりするくらい塩をとっています。
 どちらの会社もそうでしょうが、わが社も社員の健康診断を実施しています。
 製塩場で働く社員(パートも含めて)は現在で四0名ほどですが、これだけ塩をとっているにもかかわらず、中高年もかなりいるにもかかわらず、ほとんどの人は正常血圧です。
 検診結果を伝えにいらした保健師さんが「こちらの会社のみなさんは、とても優秀ですね」と大いにほめてくださったほどです。でも、そのあとの言葉がふるっていました。
「今後もこの調子で、減塩にはげんでくださいね!」
これを聞いた生産長は一瞬、言葉につまったそうです。
(うちのは塩の会社なんだけどなぁ…)
(だれも減塩なんかしていないんだけどなぁ…)
心のなかで苦笑いをしつつ、保健師さんを見送ったそうです。

 今の日本人はみんな塩についてとんでもない誤解をしているのです。
 塩は人間の体に欠かせないものです。特別な場合を除き、減塩などせずにしっかりとらなければならないのです。無理な減塩による塩不足によって、多くの人が「健康障害」を起こしているのに、だれもそのことに気づいていません。
 この件については、のちに紹介するように、多くの良心的な医師たちが警鐘を鳴らしています。巻末の賛同メッセージを寄せてくださった石井仁平先生も、塩不足の害を訴える医師のひとりです。
 日本人はいつから塩のありがたみを忘れてしまったのでしょう。
 それどころか、高血圧を引きおこし、体をこわす元凶と、塩を目のかたきにする始末です。
しかし塩は本来、そんな扱いを受ける存在ではありません。塩は人間にとって、「いのちの源」なのです。そして私にとっての塩は、自分の体と心を救ってくれた命の恩人的な存在です。
 どうか塩を誤解しないでいただきたいのです。
みなさんに、いかに塩が私たちに必要なものであるか、そして塩をしっかりととることが、いかに健康づくりに大事かということを知ってほしいのです。
 いのちの源である塩を敬遠してどうして健康体を維持できるでしょう。体は塩を必要としているのに、「体に悪い」と思いこんで、不自然に減塩し、おいしくない食事でがまんしているなんて、間違っています。
 人間、塩をしっかりとらないとダメなのです。塩不足は健康をそこないます。
 本書が世に出ることにより、ひとりでも多くのみなさんが塩についての誤解をとき、健康を取りもどしてくれることを願ってやみません。

NPO法人日本食用塩研究会代表理事
海の精株式会社代表取締役

村上譲顕

「本物の塩」と塩化ナトリウムは違う

ここで「塩」についてきちんと定義しておきたいと思います。
いったい、塩とは何でしょうか?
 おそらく、ほとんどの人が「塩」と「食塩」は同じものと思われているでしょう。また化学を勉強会された方は、「食塩とは塩化ナトリウム(NaCl)のことである」と認識されていると思います。ある辞書には「塩とは塩化ナトリウムの俗称である」とさえ書かれていました。
 しかし塩には、塩化ナトリウムだけが含まれているわけではありません。
 古来、日本において塩(自然海塩)は、海水をまるごと凝縮して作るものでした。
そうやってできた塩には「主成分」である塩化ナトリウムのほかに、いわゆる「にがり」の成分である塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化カリウムや、硫酸カルシウムなどの「少量成分」が含まれていました。
 また、そういう塩には「微量成分」として、さきに述べたような海水中のさまざまなミネラルが含まれています。現在の技術ではまた分析できていなかったり、科学的に必要性が証明されていない微量成分も、将来的には必ず発見され、解明されるはずです。
 このさまざまなな「海のミネラル集合体」こそが、「本来の塩」なのです。
 それがいつ、なぜ「塩化ナトリウムの俗称」になってしまったのか。
さきにも少し述べましたが、昭和四十六(一九七一)年、法律によって、塩田による伝統的な塩の製法が廃止され、「イオン交換膜法」という化学工業的な製法に切りかえられました。この方法では、海水中のナトリウムイオンと塩素イオンを抽出することを目的としているため、塩化ナトリウムの純度が高くなりやすく、大切な少量・微量のミネラルは排除されています。

「不純物」こそが「有用なミネラル」である

 現在、塩事業センターが販売する『食塩』(商品名)は塩化ナトリウムの純度が99%以上と定められています。また、輸入の天日塩を精製加工した『精製塩』(商品名)の塩化ナトリウム純度も99%以上です。
 そもそも明治時代、塩の専売制度をはじめたときに「塩=塩化ナトリウム」と考えたことが「塩化ナトリウムの純度がたかいほど高品質な塩である」という「迷信」を作り出してしまったのです。
 しかも、このときに「塩化ナトリウム以外のミネラルは不純物である」と誤った認識が広まってしまったのです。
 しかし、私たちにいわせれば、その「不純物」こそが生き物にとって「有用なミネラル」なのです。
 塩の主成分はナトリウムですが、それはあくまでも主成分であって、「塩そのもの」ではありません。
「米」主成分は「デンプン」です。しかし、「米=デンプン」だとは、だれも思ってないですよね。それとまったく同じことが「塩」と「塩化ナトリウム」にもいえるのです。
 本書で「塩」(または「自然海塩」)とは、海水を自然に濃縮したもので、「塩化ナトリウムだけでなく、海水中のさまざまなミネラルをバランスよく含んだ塩」をさしています。
 それに対して「食塩」とは、「塩化ナトリウムの純度が高くて、ほとんどほかのミネラルを含まない塩」または「塩化ナトリウムそのもの」をさすこととします。
 みなさん「海」という文字をよく見てください。
 海という漢字は、「水」「人」「母」の三つの字から成りたっています。つまり、「人の母なる水」という意味もあるのではないでしょうか。
 海は地球の生命のふるさとです。生き物は海から生まれてきました。いのちが海で発生したことを考えると、海水に私たちが生きていくのに必要なミネラルがすべて、バランスよく含まれていると考えてもいいのではないでしょうか。
 つまり塩こそは私たちの「いのちの母なる海のエキス」なのです。
 私たち人間は、塩をとることによって、細胞が生活する体内環境をうまく保つことができるのです。
 元・名古屋市立大学教授の青木久三先生は、『逆転の健康読本』(PHP研究所)のなかでこのように書かれています。
「人間は海から生まれてきた動物園です。血液の成分表だって、驚くほど海水のそれと似ています。すなわち人間は一%の塩漬け生物であるともいえるのです。それが塩なしでは生きられるはずがありません」
もし塩が体に悪いというならば、なぜ人間は有史以前から塩をとってきたのでしょうか。
 古今東西、塩は世界中で大切にされてきました。
給料を意味する「サラリー(salary)」という言葉は「塩」に由来しています。
 日本でも、生活を立てるのに必要な費用のことをさす「米塩の資(べいえんのし)」という言葉があります。
 戦国時代、海のない甲斐の国(山梨県)で駿河(静岡県)からの塩の道が断たれたとき、塩がなくては生きていけぬと領民がパニック状態になりました。ところが仇敵だった越後(新潟県)の上杉謙信が甲斐の武田信玄に塩を送ったのです。この話は「敵に塩を送る」として、後世によく知られています。
 人間は海の恵である「塩」を軽視して、健康になれるはずがないのです。

塩不足で起こる症状

塩の不足はさまざまな症状をひきおこします。以外、まとめて列挙してみましょう(なお、塩不足は下記のような症状の原因になりますが、塩不足だけが原因とは限らないので、ご留意ください)。
*食欲不振
*しゃっくり、げっぷ、吐き気
*下痢、便秘、腹痛
*胃下垂、胃弱、胃潰瘍
*貧血、低血圧、めまい
*冷える、寒がる
*頭痛、肩こり、腰痛
*動悸、息切れ
*性欲減退、インポテンツ
*生理痛、生理不順、不妊
*抜け毛、フケ、歯ぐきからの出血
*筋力低下、倦怠感、無気力
*ストレスに弱くなる、こわがる
*もの忘れ、認知症、うつ、ひきこもり
*視力低下、ドライアイ
*熱中症、むくみ

私たちの体は細胞でできていますが、この細胞の働きをコントロールしているのがミネラルです。
 血液中の四大ミネラル(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム)はそれぞれ拮抗関係にあると述べましたがナトリウムとカルシウムが「しめる」「固くする」「温める」など、マグネシウムとカリウムが「ゆるめる」「柔らかくする」「冷やす」などの働きをしているというのが私の仮説です。
何らかの理由で体内ミネラルのバランスが乱れると、この「しめるーゆるめる」「固くするー柔らかくする」「温めるー冷やす」の力関係がうまく働かなくなります。
例えば胃の場合、細胞がゆるみっぱなしになると「胃下垂」になります。腸の場合、ゆるみすぎると「下痢」、しまりすぎると「便秘」になります。ただし、さきに述べたように、慢性的なゆるみからくる便秘もあります。この場合は、腸の力がゆるんで押しだす力がないために起こります(今の日本人、特に女性にはこちらのほうがおおいようです)。
またさきほどの生理痛もそうですが、内臓の痛みはすべて「温める力」が弱いか、「冷やす力」が強いから起こると考えてもいいと思います。つまり痛みをともなう症状の多くは、塩不足に起因しているのです。
 塩不足で起きる症状には、ゆるむ、だるい、しびれる、冷える、痛い、力がない、血の気がない、こわがる、忘れる、ぼける、…といった特徴があります。


本来の伝統食を取りもどそう

私たち心身は食べ物によって作られます。何を食べるかは、その人の選択に自由です。でもだからこそ、真剣に選択してほしいと思うのです。
 私もかつては玄米菜食やマクロビオティックなどいろいろな食事法を試してきました。マクロビオティックにもさまざまなな流派があるし、それぞれ主張が異なる部分もあります。
 さまざまな情報が飛びかうなかで、「何を食べたら健康になれるのか」ということをもとめて、多くの人々が試行錯誤していますが、今こそ注目しなければならないことは、「日本の伝統食」だと思うのです。
世界中、それぞれに民族があって、それぞれの気候風土のなかでつちかってきた、伝統的な食文化があります。それはその地域・国の誇りでありそれぞれに尊重されるべきものです。
 しかし、そのなかでも日本の伝統食は、世界で賞賛される健康食です。
 その日本の伝統食を考えてみたとき、漬け物は食べる、味噌汁は飲むで、塩ぬきでは語れないのです。
本書では「自然海塩」といってきましたが、海の水から作られたミネラルバランスのとれた塩は、日本人が昔から食べてきた伝統的な塩であって、「伝統海塩」といってもいいとおもいます。
 伝統海塩があってこそ、日本人の伝統食なのです。日本は四方を海に囲まれ、山があって、非常に自然の恵みが豊かな国です。
 ですから日本料理の原則は、素材ほんらいの味を「引き出す」というもの。よけいなことはしないで、野菜なら野菜の、魚なら魚の、素材のもつ「甘み」と「旨み」を生かすのです。
 フランス料理や中華料理はこの反対で、素材に味を「付ける」ことが基本です。あれこれてを加え、技巧をこらして、おいしいものに仕立てあげていく。だから「フランスはソースが決めてだ」などというのでしょう。
 それに比べ、和食は調理の過程も本当にシンプルです。そして、素材本来の味を引き出すときに欠かせないのが、塩です。砂糖や化学調味料(うまみ調味料、アミノ酸等)を味つけに使う和食は邪道です。
 生活習慣大国のアメリカでも「和食を見習おう」としきりにいわれています。ところが、日本食は塩分が多いから、「塩分はひかえめに」というただし書きつきなのです。
減塩した日本食(和食)などありえないとおもいます。
海の塩は日本民族の誇り。日本人生は海塩をとって生きてきたのです。
今、「食生活の乱れ」ということがしきりにいわれます。
コンビニ弁当ばかりの若者、スナック菓子をご飯がわりに食べる子どもたち…。
 何にでもマヨネーズをかけて食べる人や、一食で唐辛子を一ビン使ってしまうという、不思議な味覚の持ち主も現れています。日本人の食生活は本当におかしくなってきているのでる。
 そのなかで、今こそ伝統的な「和食」に回帰しようという声も高まってきています。『粗食のすすめ』(東洋経済新報社)などのベストセラーが生まれたのも、そんな背景があってこそ、だと思います。
伝統的な日本食には「塩の力」が欠かせません。
日本人は今こそ、塩の力を見直し、再評価する時期が来ていると思います。
塩は私たちの元気のもと、活力のもとです。「高齢化社会」と「温暖化時代」を迎え、塩が健康に果たす役割はますます重要なものとなるはずです。
 しっかり塩をとって、みなで明日の日本の元気をつちかっていこうではありませんか。

以上抜粋


日本のなかでもここ長野県は長寿の県です。
なぜか考えてみました。
想像ですが、信州の食文化の特徴は厳しい冬を過ごすための保存食にあるかもしれません。
野菜に塩と微生物を用いた保存食。
それが信州の食文化の特徴だとしたら
塩と腸内環境を整える善玉菌いっぱい保存食
それを食べると人の寿命も保存される。
それが長寿の理由だったのではないかと思います。

補足記事
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=298901



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Posted by HAPPY BIRTH CAFE at 13:13│Comments(0)治癒
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